引用：NAP
2020年12月25日放送の『ＳＷＩＴＣＨインタビュー 達人たち』で、俳優の高橋一生さんと対談をしている建築家の中村拓志（なかむら ひろし）氏。
岡田准一さんと宮崎あおいさん夫婦の新居を設計したことでも有名ですね。
中村拓志氏は日本を代表する建築家であり、今回の対談も高橋一生さんの希望で実現しました。
中村拓志氏が手掛けた建築物は、どれも表現豊かで個性的かつ独創的なことから海外でも高い評価を得ています。
彼の建築は地域の産業、敷地の地形・自然・風土を大切にしながら設計・建築がされています。
そこで生活や活動する人達の気持ちに寄り添った設計を心掛けているそうです。
そんな中村拓志の経歴や作品はどこでみれるのかをまとめました。
目次
中村拓志の経歴
引用：NAP
1974年2月12日に東京で生まれ、幼少期は鎌倉と金沢で過ごしたそうです。
子供の頃は秘密基地を作るのが得意で、自然を利用したツリーハウスのようなものを作っていたそうです。
お父さんから建築家という仕事があると教えてもらい、小学4年生の頃に建築家を目指すようになります。
その後、明治大学大学院へ進み理工学研究科建築学を専攻していましたが、在学中に第24回日新工業建築設計競技にて2等をとっています。
テーマは「エッジに住む」。
出典 新工業建築設計競技
エッジとは「際」である。際空間には自らの存在する領域のアイデンティティが強く求められる。あるいは逆に、領域が転換していく儀式の表現をエッジに求めることがあるかもしれない。いずれにしてもエッジには、明確な性格付けが必要である。
引用：新工業建築設計競技
この時の審査委員長は黒川紀章さん、審査員には隈研吾さんと誰もが知っている有名な建築家が名を連ねていました。
実際に建物があるわけではないですが、細部までよく考えられているのが分かります。
中村氏は1999年に博士前期課程を修了し、隈研吾建築都市設計事務所に入所します。
2002年にはNAP建築設計事務所を設立し独立します。
そして現在に至るまで、数々の賞を受賞しています。
情熱大陸やトップランナーなど、メディアにも数多く出演しています。
中村拓志の受賞歴
2004年 日本商環境設計家協会JCD賞2004 準大賞
2006年 日本商環境設計家協会JCD賞2006 大賞
2008年 GOOD DESIGN AWARD 2008金賞
2008年 日本建築家協会賞
2010年 第26回新建築賞（現在は吉岡賞）
2011年 第22回JIA新人賞
2012年 AR + D Awards for Emerging Architecture 2012, First Prize (UK)
2012年 JIA環境建築賞 最優秀賞
2013年 日本商環境設計家協会JCD賞2013大賞
2014年 日本商環境設計家協会JCD賞2014大賞
2015年 JIA優秀建築賞
2015年 LEAF AWARDS 2015 Overall Winner
2016年 WAN Sustainable Building Award 2016 Winner
2016年 第57回BCS賞
2016年 ARCASIA Awards for Architecture 2016, Building of the Year
2017年 日事連建築賞
2017年 World Architecture Festival 2017, House – Completed Buildings
・・・等々
新建築賞（吉岡賞）やJIA新人賞は建築家の登竜門と言われる賞で、それぞれ評価基準が異なりますが、どちらも受賞しています。
その他も優秀な作品に授与される賞ばかりですね。
中村拓志の作品はどこで見れる
中村拓志氏が手掛けた作品は全国にあります。
代表的なものをまとめました。
Lanvin Boutique Ginza（東京）
出典 NAP
東京の銀座中央通りにあったフランスの有名ブランドであるランバンというブティックです。
残念ながら現在は移転したため実物を見ることはできません。
光の美しさを最大限に発揮するため、冷やし嵌めという技術を開発し造船職人によって完成させました。
日本商環境設計家協会JCD賞2004で準大賞を受賞した作品です。
出典 NAP
Ribbon Chapel（広島）
出典 NAP
リボンチャペルは広島県尾道市で見ることができます。
瀬戸内の島をぐるりと見渡すことが出来る小高い山の中ほどに建築されています。
リボンをほどく途中の様に、しなやかで伸びやかな螺旋状が躍動的な建築物で
す。
出典 NAP
リゾートホテル BellaVista SPA&MARINA ONOMICHIで結婚式用のチャペルとして建築されました。
日本商環境設計家協会JCD賞2014大賞受賞作品です。
Sayma Forest Chapel（埼玉）
出典 NAP
埼玉県所沢市の狭山湖畔霊園の中にあります。
人が祈りを捧げる姿と重ね合わせるように幾重にも組まれた木材が特徴の礼拝堂です。
出典 NAP
見上げると、その祈りが天まで届くようなスケールで新しいタイプの合掌作りの建物と言われています。
2016年のARCASIA建築賞ビルディング・オブ・ザ・イヤー受賞作品です。
録museum（栃木）
出典 NAP
栃木県小山市の私設美術館です。
公園の様な場所作りから始まった建築設計は、自然に触れあいながらも計算されつくした動線で作りだしています。
内部のつくりは美術館を訪れた人・樹々・建物が寄り添うような空間を演出しています。
絵とジックリ・ユッタリと向き合う事が出来るよう考えて作られているそうです。
出典 NAP
録カフェも併設されていて居心地は抜群の空間です。
2012年第13回JIA環境建築賞 最優秀賞受賞作品です。
まとめ
今やテレビや雑誌で見かけることも多い中村拓志氏。
日本が誇る建築家の1人です。
人と建築の関係性、愛着をデザインしたいと考えています。『人が空間に入って居心地がいい』という瞬間がいっぱい生まれるような建築です。だから僕は、建物を使う人がどういうふるまいをするかで設計を始めます。これは当然のことで、建築物は建築家のものではなく使う人物もの。長い年月そこで生活していく人たちのものです
引用：リクナビNEXT
人に愛されれば建物は壊されずに残っていくという考えのもと作品に情熱をそそいでいます。
そんな作品への思いが人々の感動を呼び惹きつけるのでしょう。
いつか中村拓志氏が設計した家に住みたいものです。
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